・Tragedy Khadafi & Endemic Emerald『Rebel Kings』
・AZ『Truth Be Told』
・Team Demo & Wais P『It’s a Demo』
・Quincey White『No Fairytales』
・Statik Selektah & Bun B『Trillstatik 3』
・番外編:Shakev『Mass Murderous Services』
・まとめ:2023年12月にリリースされたBoom Bap Hiphopアルバムは良盤揃い。
2023年もさまざまなアルバムがリリースされましたが、特にBoom Bapサウンドを愛するリスナーにおすすめの新譜をピックアップしました。
ビートから感じる重厚なグルーヴ、リリックの深さ、それぞれのアーティストの個性が光る5作品をご紹介します。
これらのアルバムは、90年代のクラシックなヒップホップに根ざしながらも、新しいエッセンスを取り入れた現代的な解釈が光る逸品ばかりです。
さらに、番外編として特に注目の1枚もご紹介。Boom Bapファンならずとも、この冬にチェックすべきアルバムです。
この記事を読むことで、【2023年12月にリリースされたオススメの新譜Boom Bap Hiphopアルバム5枚】を知ることができます。
それぞれ紹介していきますね!
Tragedy Khadafi & Endemic Emerald『Rebel Kings』
ニューヨークはクイーンズブリッジ出身のラッパー・Tragedy Khadafiと、イギリス出身で現在はブルックリンを拠点に活動しているプロデューサー・Endemic Emeraldによるコラボレーションアルバム。
タイトルとアルバムのジャケットは、Huey NewtonやH. Rap Brown、Stokely Carmichael, Fred Hamptonといった黒人公民権運動家のイメージを連想させます。
Tragedy Khadafiは、長年にわたりヒップホップシーンに影響を与えてきたベテランであり、そのリリカルでストリート感あふれるラップスタイルが特徴です。
一方のEndemic Emeraldは、独特のサンプリングセンスとドラムワークが特徴的で、ニューヨークらしいビートに洗練された音楽感覚を落とし込んでいます。
このアルバムには、過去の栄光に未練を持たず、現代のヒップホップシーンに果敢に挑む姿勢が色濃く反映されています。
ストリートのリアリティに根差したリリックと独特のサウンドで、コアなヒップホップファンにもその存在感を示した作品といえるでしょう。
AZ『Truth Be Told』
ブルックリン出身のベテランラッパー・AZが放つ待望の新作。
洗練されたライミングとストーリーテリングは健在で、経験に裏打ちされた洞察力とストリートの現実を鋭く切り取る言葉選びが光るアルバムです。
ラップにおけるその言葉の魔術師とも言うべき能力は、ファンのみならず音楽の専門家たちからも高い評価を受けています。
ビートは全編Buckwild(D.I.T.C)が担当し、客演には90年代からの同志であるFat Joe、Pharoahe Monchが参加しています。
52歳を目前に控えた今、深い内容を扱いながらも聴きやすさを失わないAZのバランス感覚が際立った内容といえるでしょう。
Team Demo & Wais P『It’s a Demo』
バージニア州はアレクサンドリアのプロデューサーチーム・Team Demoと、ブルックリン出身のラッパー・Wais Pがタッグを組んだプロジェクト。
クラシックなビートとハードコアなラップが特徴的で、ヒップホップの黄金時代を彷彿とさせる作品に仕上がっています。
客演には、Planet Asia、Rome Streetz、Illa Ghee、Method Man、MC Eihtを含む幅広いアーティストが参加。
進化するBoom Bapの深みを一層感じることができるでしょう。
Quincey White『No Fairytales』
ロサンゼルスのラッパー・Quincey Whiteによるニューアルバム。
メルヘンな展開を期待させないタイトル通り、彼の実体験に基づいた希望と苦悩がリリックに込められています。
西海岸のベテランであるQuincey Whiteは、Kendrick LamarやNipsey Hussle、The Gameらとステージを共にし、The Gameの『Blackwall Street Journal』やNipsy Hustleのミックステープ『Crenshaw』といったプロジェクトでのコラボレーションを通じて、その地位を確立してきました。
Nasや2Pacといったヒップホップ界のアイコンからインスピレーションを得た本作は、ラップ・シーンにおける新たな存在感を示しているといえるでしょう。
Statik Selektah & Bun B『Trillstatik 3』
ボストン出身で現在はイーストコーストを代表するプロデューサー・Statik Selektahと、テキサス州を代表するベテランラッパー・Bun Bによるコラボシリーズの第3弾です。
サンプリングを主体としたクラシカルなBoom Bapに加え、南部ラップのテイストも感じることができるこのアルバムは、幅広い層のヒップホップファンにアピールする力を持っています。
彼らは創作の全過程をライブストリーミングしながら、一晩でアルバムを作り上げました。
レコーディングの模様はライブストリーミングされ、現在も視聴可能です。
「TrillStatik 3」と名付けられた本作は、2023年12月21日にレコーディングされ、翌日にリリースされました。
余談ですが、Bun Bは現在ハンバーガー事業を展開するのに動き回っているんだとか。
It’s been a dream for us, and it’s actually coming true,” the rapper said. “It’s been our sole goal to open up an establishment where we can serve you guys Trill Burgers consistently at a high level on a daily basis. And now we’re ready to do it. We are now officially open for business, ready to serve you.
「これは俺たちにとっての夢だったし、実際に実現しつつあるんだ。トリル・バーガーを毎日コンスタントに、高いレベルで皆さんに提供できるような店をオープンすることが、俺たちの唯一の目標だったんだ。そして今、その準備が整った。我々は今、正式に開業し、サービスを提供する準備ができている」
HiphopDX(Statik Selektah & Bun B/Trillstatik 3)
番外編:Shakev『Mass Murderous Services』
大阪を拠点に活動するDJ/ラッパー/ビートメイカーであるShawn-D(Psycho Patch)と、同じく大阪アンダーグラウンドで注目されているビートメイカー・KevlarによるユニットShakevのデビューアルバム。
アルバムタイトルからして過激すぎますが、社会に対する鋭い視点と個性的なフロウが融合し、独自の世界観を築き上げています。
リリックの中で展開されるダイナミックな物語性と、グルーヴ感の溢れるビートが特徴で、ヒップホップシーンに新たな一石を投じること間違いなしです。
まとめ:2023年12月にリリースされたBoom Bap Hiphopアルバムは良盤揃い。
2023年12月にリリースされた注目すべきBoom Bap Hiphopアルバムを5つご紹介しました。
これらの新譜は、ヒップホップの本質を理解し、進化するBoom Bapを愛するすべての方にお勧めしたい作品です。
これらのアルバムをゆっくりと聴き込むことで、ヒップホップの深みを一層感じることができます。
2024年も良質な音楽に出会えるのを期待して、楽しんでいきましょう♪
ではまた!
References
Bandcamp(Tragedy Khadafi & Endemic Emerald/Rebel Kings)
rapreviews(Tragedy Khadafi & Endemic Emerald/Rebel Kings)
Bandcamp(Team Demo/It’s a Demo)
The Source(Quincey White/No Fairytales)
Bandcamp(Statik Selektah & Bun B/Trillstatik 3)
HiphopDX(Statik Selektah & Bun B/Trillstatik 3)
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Bandcamp(Tragedy Khadafi & Endemic Emerald/Rebel Kings)
Bandcamp(Team Demo/It’s a Demo)
Apple Music(Quincey White/No Fairytales)